将来の不安を抱えている「おひとりさま」のための終活サポートです。
亡くなった後のことは、遺言書に書いておけばよいと思われがちですが、遺言書は「財産の処分」に関する対応は出来ても、死後の手続きに対応することは出来ません。
例えば、遺言書に希望する葬儀の方法や埋葬方法などを書いておけば良いと思っている方が多いかもしれませんが、それでは実現可能性が乏しく、不十分です。
そのため、死後事務委任を行う必要があります。
死後事務はどのようなものがあるか、おひとりさまの終活はどのようなことを行っていけばよいかなどをお伝えします。
そして、それに要する費用についてもご案内したいと思います。
死後事務委任契約は、言い換えると、死後に必要となるすべての手続きを行う「家族代行サービス」になります。
というのは、一般的に死後の手続きは、亡くなった方の家族が行うことが前提とされているからです。
そのため、「おひとりさま」の死後の手続きを行うためには、死後事務委任が必要となります。
自宅で最期を迎えたい、これは多くの人が望んでいることですが、なかなか叶いません。
8割以上が病院などで亡くなっているのが現状です。
そのため、最初に行うべき死後事務としては、病院などの施設から「ご遺体の引き取り」となります。
具体的には、およそ次のとおりです。
生前のご希望に合わせて、葬儀を執り行います。
火葬を行った後、ご遺骨を収骨します。
収骨したご遺骨を生前のご希望に合わせて、墓地や納骨堂へ埋葬します。
永代供養に対応しているお寺さんを探したり、散骨を希望される場合は、ご希望される方法で散骨することも可能です。
入院費や施設利用料について、精算を行います。
健康保険証、介護保険証、その他運転免許証などの資格証明書について、返納手続きを行います。
ご自宅内にある遺品の整理を行います。必要に応じて、清掃業者に依頼し、遺品整理だけでなく清掃も行います。
電気、ガス、水道などの公共サービスを解約し、公共料金の精算を行います。
ご自宅が賃貸物件の場合、遺品整理を行った後、賃貸契約書に記載されている内容に従って、原状回復を行うなどして、貸主に物件の引き渡しを行います。
健康保険、介護保険などの保険料については未納分が生じたり、逆に過払い分が生じたりしますので、死亡後数か月に渡って精算を行う必要があります。
その他、住民税、固定資産税など未納分の税金があれば、その支払いを行います。
生前のご指定頂いた方(ご友人、知人など)に対し、死亡通知を行います。
死後の不安だけでなく、普段の生活も不安という方に、下記の老後生活サポートを用意しています。
死後事務委任契約は、費用を前もってご用意いただく必要があります。
でも、年金生活のため、なかなか大変ということもあるかもしれません。
その場合、ライフプランを作成して、終活のシミュレーションをすることが出来ます。ライフプラン作成の費用(5~10万円ほど)は必要になってしまいますが、死後事務委任契約をあきらめずに済む可能性があります。
これまでに、預貯金などの流動性資産が少なく、不動産しか保有していない方でも、死後事務委任契約をされた事例はありますので、お気軽にご相談ください。
死後事務委任も遺言書も定型では対応することができません。
それは、誰もが一緒ということはなく、常にオーダーメイドだからです。
ちまたでは、エンディングノートが流行っていますが、これに合わせて終活を行おうと考えてしまうと必ず失敗してしまいます。
我々、専門家は、たくさんの質問を投げかけ、または質問の仕方を変えるなど工夫をして、ご本人の意向に沿うようにコンサルティングを行います。
そのため、費用についても誰もが一緒ということになりにくいのですが、目安として、次に示したいと思います。
●書類作成費用・・・20万円
ご依頼される内容によって、書類作成の費用は異なります。上記は、一般的な死後事務委任契約書と遺言書を作成する場合の合計費用となります。
実費として、別途公正証書を作成するための公証役場手数料が必要となります。
●死後事務報酬・・・遺産総額の3%(最低金額100万円)
死後事務が完了した後(お亡くなりになった後)に遺産から報酬を頂きます。
実費として、葬儀費用などをご準備頂きます。報酬については、生前にお預かりすることはございませんが、葬儀費用については、死後事務を確実に執行するためにご相談の上、お預かりすることがございます。